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主 計 要 領


前文

 いかに会社が利益をあげ、栄えても、社員が鬱々として喜ばぬ。その様な繁栄は真の繁栄ではない。
 会社は、人々を幸せにするためにある。そのことを忘れたら、経営は、必ず、立ちいかなくなるのである。
 経済とは、生きるにある。金儲けはその手段に過ぎない。日々の営みや生業が経済である。生活の上に経済はある。
 経済は人生である。生病老死いずれにも経済は関わっている。生活を抜きにして経済は語れない。
 経済とは、生活である。生活そのものが経済である。
 経済とは生きる為の活動である。金儲けではない。経済の目的は、人間らしく生きることである。即ち、経済の目的は幸せを追求することにある。
 経済が解らなければ幸せにはなれない。
 故に、会計の本分は、人を活かすにある。金のために、生活を犠牲にしたら本末転倒である。
 金は大事である。金は幸せになるためにある。金があっても幸せになれるとは限らない。しかし、金がなければ幸せにはなれない。故に、金は大切なのである。
 金は道具である。手段である。道具であり、手段である金のために争ったり、苦しめられるのは愚かである。故に、金銭の問題は明らかにする必要がある。
 金は、天下の回り物である。金は貯めるだけでは役に立たない。金は使ってこそ役に立つのである。
 主計の目的は金勘定ではない。経営や生活を知る事である。幸せの意味を知る事である。
 節約、節約と言うが何を節約すべきなのか。それが肝心なのだ。ただ闇雲に経費を削っても意味がない。かえって大切な物を失うだけである。幸せになるためには何が必要なのか。それを知る事こそ経済なのである。

1,経済とは数学である。
 計算尽くを悪い事のように言う風潮がある。しかし、計算のできない者は、仕事ができない。計算ができない者は信用されない。事業は、計算によって成る。
2,一円を笑う者は、一円に泣く。金を大事にできない者に経済を理解することはできない。
3,税と商法、財務会計、管理会計の理念は別である。ベースが違うのである。
4,財政と家計は現金主義で、企業会計は期間損益主義である。故に、財政と家計、企業会計との間に制度的整合性はない。
5,課税所得は、益金−損金。収支は、収入−支出。利益は、収益−費用。
6,財務諸表の基礎は残高試算表である。
7,会計は一巡する。
8,会計の世界の基本は、ゼロサムである。常に、借方と貸方は均衡する。
9,経済、会計は相対的な事象である。前提条件、設定条件で結果は変わる。附則、脚注に注意しろ。
10,会計で重要なのは時間である。長期、短期の違いである。長期、短期の違いは、単位期間に基づく。
11,時は金なり。金に生み出すのは、人と物と金、そして情報と時間である。
12,何事にもけじめが大切である。通すべき筋を護ることである。開始と締めが肝腎である。
13,簿記は日常取引の記録である。
14,簿記は、起票・記帳に始まり、仕訳、転記、締め、振替、集計、記録、保存に終わる。
15,入るを計り、出るを制する。会計の基本は、残出入残。即ち、前期残高、出金、入金、当期残高。前期在庫、出庫、入庫、当期在庫である。
16,組織を動かすのは手続である。手続、事務である。事務は管理である。正式な手続きが踏まれなければ、びた一文も出ないし、誰一人、動かせない。
17,企業を動かしているのは、現金の流れである。故に、流動性が肝腎なのである。流動性は、固定性と変動性の本である。
18,勘定あっての銭足らず。資金繰りを甘く見るな。
19,負債と費用は、貨幣経済の基盤である。借金や費用を恐れていては経済を活用することはできない。負の活用こそが成否を決める。
   例えば、相続をするという事は、負債を引き受けることによって資産を引き継げるのである。
20,長期借入金の元本の返済は、費用として計上されない。長期借入金の元本の返済は、表には現れない。
21,費用は資産と同じ側(借方)にあり、収益と負債、資本(貸方)は同じ側にある。
22,未実現損益は、取引の裏付けがない。
23,利益と残高は違う。利益は、指針であり、残高は事実である。
24,貸借構造は、一律ではない。個々の産業、個々の企業によって違う。貸借構造の違いによって産業の特性は決まる。
25,資産と財産は違う。
26,何事も金銭的な決まり事は、最初に明確にしておく。
27,最初にルールとレートを確認しろ。
28,算が立たなければ行わず。予算が立たなければ行わない。計算がつかない、見通しの立たないことはするな。ただし、予算は、絶対ではない。あくまでも予算は、相対的な基準である。予算は目安である事を忘れてはならない。予算を絶対的なものとしたら、環境や状況の変化に対応することができなくなる。
29,利益は思想である。利益は一つではない。利益の本となる前提、規則、方程式によって利益の値は変わる。即ち、利益の値は一つではない。
30,利益の根本は、回転と利益率である。収益力を測る時、総資産回転率と利益率が大切である。
31,収益、損益構造は一様ではない。
32,収支と損益は違う。
33,期間損益の目的は、単位期間内の費用対効果の測定にある。
34,固定費こそ削減すべし。
35,償却資産は、費用の塊である。
36,長期借入金の返済の原資は、減価償却費と税引き前利益である。しかし、利益性分の中に長期借入金の返済額に相当する科目はない。
37,企業、即ち、経営主体の役割の一つは、収益を平均化し、一定した費用に置き換えることである。
38,人件費は生活費でもある。
39,定収が借金の技術を向上させた。
40,会計は金勘定である。会計の根本は算術である。計算である。計算のできない者は、経営はできない。
41,論より証拠。会計は、正確、証憑、事実、認識、記録、根拠、検証、追跡可能が重要なのである。
42,無理、無駄、ムラを省け。節約、倹約は今では死語になっている。しかし、ケチと言われる方が、だらしないと言われるよりずっとましである。放漫、放縦は悪である。締まりが悪い奴は、大事が為せない。
43,資源は、集中的に投下せよ。資源の漸次投入は、最も忌むべきところである。
44,後決め、事後承諾は認めるな。何事も先決、事前承認である。準備、支度が全てである。始めの設定が最後までひびく。
45,金の話しを厭う奴に、経理は委せられない。
46,大切なのは、感情ではなく。勘定である。経営は論理的なものである。経営は合理的なものである。
46,死に金は使うな。生きた金は使え。無駄金は戒め。しかし、使うべきところはの金は惜しむな。
47,金の亡者になるな。金は使っても、金に使われるな。
48,金銭の話は曖昧なままにするな。金の切れ目が縁の切れ目。人は、金で結びつき。金で別れる。
49,社会の基礎にあるのは経済である。経済問題で争い。経済問題で和解する。戦争の背景には経済が隠されている。
50,会社、組織は、手段であり、道具である。会社、組織に魂を吹き込むのは、社員、構成員である。会社、組織に使われるな。会社組織を使う側に回れ。会社、組織に利用されるな。会社組織を利用しろ。会社組織の奴隷になるな。会社組織の主人になれ。





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